[Premiere Pro]プロの動画編集者が好むトランジション4選!その効果も解説!
今回は動画制作におけるトランジョンについて解説します。トランジョンは、動画のカットとカットの重ねて、重なった部分に対して特殊効果を与えます。
下の図のように、Aカットの後ろとBカットの前を重ねて、その重なり方を動画編集者を意図をもって選択、調整を行います。
本記事では、トランジョンとその効果について、プロがよく使用するトランジッション例を使って解説します。
トランジションとは?
ユーチューブなど、動画制作を個人でおこなう方も増えていますが、トランジョンと聞いてもよく分からない方もいるでしょう。そんな方のために『トランジョンとは何か?』から解説します。
トランジョンとは?
トランジョンを簡単に説明すると、動画のカットとカットを自然につなぐ効果(エフェクト)のことです。動画編集では、カット編集で複数のカットを繋ぎ合わせますが、そのカットとカットの繋がりを印象的につなげたい時に、トランジョンが効果的なケースがあります。トランジョンには多くのパターンがありますが、プロがよく使うトランジッションは、実はそう多くありません。
今回は多くのトランジッションの中から、プロが使用するお勧めのトランジッションを紹介します。
プロが使用するトランジョン1(クロスディゾルブ)
クロスディゾルブは前のカットがフェードアウト、次のカットがフェードインすることで、ジワっとカットつなげます。カットのつなぎ目が目立たないことから、多くのプロが好むトランジションです。
プロが使用するトランジョン2(ワイプ)
ワイプは、画面がふき取られるようにしながら、次のカットに切り替わる手法です。ワイプといっても右から左や、上から下など様々な動きがあります。その多くは場面転換で使われます。
またドラマなどでは『同時刻に、別の人物は今何を?』といった演出意図で使われることも多いです。
プロが使用するトランジョン3(ホワイトアウト)
ホワイトアウトは画面全体が徐々に白くなり、そのまま次のカットにつなげます。場面転換を表現したい時や、カット間の繋がりが自然ではないときに効果的です。また、演出が控えめ(過剰過ぎない)ことから、多くのプロが多用しています。
プロが使用するトランジョン4(クロスズーム)
ズームアウトはダイナミックな動きが特徴なことから、BGMの曲調の変化と合わせて(音ハメで)使うと効果的です。
トランジションのメリット
トランジションのメリットは、『場面転換』と『時間経過』を視聴者に感じてもらう演出効果が期待できることです。また『単調な印象を視聴者に与えない』効果も期待できます。
さらに、カット編集では画面の切り替え時に違和感のある時に使用されることも多いです。例えばホワイトアウトでは、以下の動画のように、女性がアップで下手(画面左)を向いて、次のカットで上手(画面右)を向いても、カット間に白が挟まることで、違和感を軽減できます。以下の動画の後半(カラーバーの後)がホワイトアウトを追加した例です。
トランジションのデメリット
トランジョンの効果には、デメリットも多く存在します。以下で詳しく解説しますので、参考にしてください。
デメリット1「映像への没入感がそがれる」
トランジッションのない自然なカット割りの方が、視聴者は映像の世界に入り込めます。トランジョンを多用すると、映像への没入感がそがれる原因にもなります。
デメリット2「視聴者が混乱しやすい」
トランジションを多用しすぎると、カットに自然な繋がりが生まれず、視聴者が混乱する原因にもなります。
デメリット3「使いすぎると野暮ったい動画になりがち」
トランジションは、効果的に使えば視聴者の興味を引きつけますが、使いすぎると全体的に野暮ったく見えてしまいます。可能な限りトランジッションに頼ることなく、自然に繋がるカット編集を心掛けましょう。
トランジションのデメリット4「プレビューが重くなる」
トランジョンは、動画のプレビューを重くしてしまうデメリットもあります。適量であれば問題ありませんが、数が多いとプレビュー時にカクカクしてしまいます。作業効率化の面から多用は控えましょう。
トランジョンの注意点
トランジッションは前後のクリップを重ねる表現です。よって、前後の動画に余白がないと適用できません。Premiere Proでは以下のようなエラーが発生します。

トランジッションエラー
プロの撮影現場では、数拍おいてから監督が『カット』の声をかけます。そして、カメラマンはその後も1秒から2秒の時間を空けて、カメラを停止させます。これはカットの間を作る目的ですが、トランジッションの余白を作る目的でもあります。
まとめ
・トランジッションは場面転換/時間経過を演出する効果がある
・不自然なカットの繋ぎ目をごまかしたり、単調なカット割りにリズムを生む効果が期待できる
・使いすぎると野暮ったい動画になりがち…多用は避けましょう