アニメーションにスピード感を加えるなら「モーションブラー」!
After Effects(以下Ae)でアニメーションを作っていると、「動きにスピード感が足りない」「もっと迫力を出したい」と感じることはありませんか?
そんなときに活躍するのが「モーションブラー」という機能です。
動きに残像(ブレ)を加えることで、スピード感や臨場感を演出し、よりリアルで自然なアニメーションに仕上げることができます。
この記事では、モーションブラーの基本的な役割と調整方法について解説します。
それでは、どうぞ!
モーションブラーとは?
モーションブラーは、動きのあるオブジェクトに発生する「ブレ」を再現する視覚効果です。
たとえば、写真で被写体が高速で動いていると、ブレて写ることがありますよね?
それと同じように、映像の中で素早く動くオブジェクトにも「残像」を加えることで、滑らかでスピード感のあるアニメーションに見せることができます。
特に疾走感や勢いを演出したいシーンでは、モーションブラーの効果が絶大です。
モーションブラーの適用方法
Aeでモーションブラーを使うには、2段階の設定が必要です。
① タイムラインパネルで、各レイヤーの「モーションブラースイッチ」をONにする ② タイムラインパネル上部の「モーションブラーが設定されたすべてのレイヤーにモーションブラーを適用」スイッチをONにする |
②は、プレビュー時のレンダリングを有効にするスイッチです。
有効にするとレンダリングが重くなるので、確認時のみスイッチをONにすることをオススメします。
このスイッチは、最終出力時のレンダリングには影響がないので、OFFにしたままでも問題ありません。
・モーションブラーのスイッチが表示されない方は
タイムラインパネル左下の「スイッチを表示または非表示」のアイコンか「スイッチ / モード」をクリック
もしくは、タイムラインパネルの列を右クリック>列を表示>スイッチを選択
これで、モーションブラーのスイッチが表示されます。
モーションブラーの調整方法
モーションブラーの強さは「コンポジション設定」で調整できます。
まず、Ae上で右クリック>コンポジション設定>高度を開きましょう。
高度のモーションブラーの項目を変更することで、強弱の調整ができます。
・シャッター角度
ブラーの強さを決めます。値を大きくするほど強くなります。
・シャッターフェーズ
ブラーの開始位置を決めます。値を大きくするほど進行方向に移動します。
シャッター角度の-1/2の値を入力すると、オブジェクトの中心から開始させることができます。
[シャッター角度180°の場合]
・フレームあたりのサンプル数
最小サンプル数。値を大きくするほどなめらかになりますが、重くなります。
・最大適応サンプル数
最大サンプル数。サンプル数の上限値を指定します。
サンプル数と同じ値でOKです。
モーションブラーの考え方
速度や、フレームレートによってモーションブラーの強さは変わります。
速く動くほど強く、ゆっくり動けば弱く。
動きに合わせて使い分けることで、より自然なアニメーションに仕上がります。
💡モーションブラーの効果をより詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです💡
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まとめ
モーションブラーは、アニメーションに疾走感や臨場感を加える強力な機能です。
調整も簡単なので、使い方を覚えれば作品のクオリティが一気に上がります。
スピード感あふれる演出を目指すなら、モーションブラーは必須の機能です。
ぜひ、あなたのアニメーションでも積極的に活用してみてください!
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