アフターエフェクイトで編集していると…
「このコンポジションを別のカットでも使いたい」
「同じアニメーションを画面にたくさん散りばめたい」
…といったことはありませんか?そのようなケースでは、コンポジションの複製 が効果的です。
しかし、After Effectsの構造を理解せずに複製してしまうと、思わぬ箇所まで変更されてしまうことがあります。
本記事では、コンポジションの基本構造、正しい使い方、効率的な使い回しテクニックをわかりやすく解説します。
コンポジションとは?
レイヤーを配置してアニメーションを作成できる箱を、コンポジションと呼びます。
*コンポジションには、新規作成したコンポジションと、タイムライン上のレイヤーをプリコンポーズしたコンポジションの2つがありますが、どちらも同じコンポジションです。
使い回しの方法と注意点
コンポジションを使い回す方法と、その際の注意点を説明していきます。
①タイムライン上でコンポジションを複製する
3つのシェイプレイヤーを使って、以下のシェイプエフェクトを作成します。
このコンポジションを「シェイプエフェクト01」とします。
「シェイプエフェクト01」コンポジションを「コンポ01」という夜の街の画像(1062110.png)の上に配置して、位置とスケールを調整します。
1個では寂しいので、タイムライン上で 複製(Win:Ctrl+D / Mac:command+D)して、デュレーションバーの位置やタイミングをずらして配置します。
出来上がる動画が以下になります。
💡同じ名前の中身を改変するときの注意点
「シェイプエフェクト01」の色を変えたい場合、コンポジションをダブルクリックして変更すると、全ての「シェイプエフェクト01」コンポジションが変更されてしまいます。
下記の赤丸の花火だけ色を変えたいけど…
以下のように、全ての色が変更されてしまいます。
その理由は、*コンポジションパネル に散りばめられているシェイプエフェクトが、全て同じ「シェイプエフェクト01」のためです。
この結果は、同じ名前のコンポジション全てに対して起こります。
このような意図しない結果(ミス)を防ぐためにも、赤丸内のシェイプエフェクトの色だけを変えたい場合は、次の方法で行いましょう。
②プロジェクトパネル内でコンポジションを複製する
下図は全て「シェイプエフェクト01」というコンポジションを散りばめています。
赤丸のコンポジションの色だけを変更します。
プロジェクトパネル内で「シェイプエフェクト01」コンポジションを複製(Win:Ctrl+D / Mac:command+D)します。
すると、「シェイプエフェクト02」というコンポジションが生成(複製)されます。
「シェイプエフェクト02」の中に入って、各シェイプレイヤーの色を変更し、「コンポ01」内の対象となるコンポジションと入れ替えます。
「シェイプエフェクト01」を選択してから、プロジェクトパネルからWin:Alt / Mac:optionを押したまま「シェイプエフェクト02」をドラッグ&ドロップします。そうすると…
この動画のように、シェイプエフェクトの色をひとつだけ変更することができます。
まとめ
コンポジションの使い回しは、一見カンタンそうで落とし穴があります。
別のアニメーションとして使い回したい場合は、「タイムライン上でなく、プロジェクトパネルで複製する」そのルールさえ理解しておけば、意図しない変更ミスを回避できます。
こちらが理解できた方は、次のステップ 「* エッセンシャルグラフィックスの心得」をぜひご覧ください!
✏️レイヤーの正しい複製方法を学びたい方は、こちらの記事がおすすめです💡
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