After Effects(以下Ae)には、アニメーションを作るための便利な機能が数多くあります。
「パスのトリミング」は、シェイプレイヤーのパスにアニメーションをつける機能です。
この記事では、パスのトリミングの基本操作を初心者の方に向けて解説します。
| パスとは? 図形ツールやペンツールで描いた図形の線や曲線の形のことです。 |
それでは、どうぞ!
パスのトリミングって何?
パスのトリミングは、シェイプレイヤーやペンツールで描いたパスの始点と終点を基準にアニメーションをつける機能です。
この機能を使えば、線が少しずつ伸びたり縮んだりするアニメーションを簡単に作れます。
例えば、ロゴやタイトル、インフォグラフィックスのグラフ、あしらいなどさまざまな場面で活用されています。
さらに、いろいろなエフェクトやアニメーションと組み合わせることで、表現の幅をぐっと広げることが可能です。
パスのトリミングの調整項目
では、パスのトリミングで操作できる項目を順番にみていきましょう。
開始点
パスの始まりの位置を調整します。

終了点
パスの終わりの位置を調整します。

オフセット
開始点と終了点の位置を調整します。

パスのトリミングでアニメーションを作ろう!
ここからは、パスのトリミングを使ったアニメーションの作り方をみていきましょう。
まずは、楕円形ツールを使い正円の線を作ります。
| 正円の作成方法:Shiftを押しながらドラッグ( +[Win:Ctrl / Mac:Command]を押しながらドラッグすると、ドラッグの始点を中心に正円を作れます。) |

・パスのトリミングを適用しよう
次に、パスのトリミングを適用します。
パスのトリミングは、タイムラインパネルから適用できます。
対象のレイヤーを選択>コンテンツの追加>パスのトリミングを選択
「開始点が0%」「終了点が100%」の状態で追加されます。

・線が現れる動きを作ろう
では、線がぐるっと一周して現れる動きを作っていきましょう。
インジケーターを1秒に合わせて、終了点にキーフレームを打ちます。終了点の値は100%。

次に、インジケーターを0秒に合わせ、終了点の値を0%に変更します。
キーフレームは、終了点の値を変更すると自動で追加されます。

さらに、動きを滑らかにするため、キーフレームを全て選択しF9キーでイージーイーズをかけましょう。
| イージーイーズを使うと、動きに自然な加減速をつけられます。 選択したキーフレームに対してF9キーを押すだけで適用されます。 |

最後に、2つ目のキーフレームを選択してグラフエディターを開き、速度グラフのハンドルを動かして影響を100%にしてください。


💡グラフエディターについて詳しく知りたい方はこちらの記事がおススメです!
アニメーションが上手くなる!初心者向け「値グラフ」と「速度グラフ」の基本
これで、線がぐるっと1周しながら現れるアニメーションの完成です。

・応用編|円グラフのアニメーション
ここからは、ちょっとした応用例をご紹介します。
今回作ったアニメーションを応用すれば、インフォグラフィックス動画に使える円グラフのアニメーションが簡単に作れます。
まず、図形の大きさと線の太さを調整してください。
次に、終了点の2つ目のキーフレームを任意の値に変更(グラフの値を入力すればOK)します。
最後にテキストを追加し、グラフの動きにタイミングを合わせてアニメーションさせます。
これで、円グラフのアニメーションの完成です。

まとめ
パスのトリミングは、シェイプレイヤーやペンツールで描いたパスの始点と終点を基準にアニメーションをつける機能です。
「開始点」「終了点」「オフセット」を理解すれば、シンプルな演出から凝った演出まで幅広く対応できます。
初心者の方でもチャレンジしやすいアニメーションなので、ぜひいろいろ試してみてください!



