Premiereに生成AIが追加!何秒まで作れるの?
Premiereのツールパネルに、見慣れないアイコンが増えていることにお気づきでしょうか?
これが「生成メディアツール」。タイムライン上で範囲を選ぶだけで、AIがその長さぴったりの映像を作って埋めてくれるという「ついに来たか!」といった感じの機能です。
ところが、いざ使おうとすると?!と思うことがあります。各モデルでは何秒まで生成できるのか?これは公式のヘルプにも、はっきりした数字は書かれていません。普段からAdobe Fireflyを使用しているなら、各モデルの秒数を覚えている方も多いと思いますが、全モデルの秒数制限を記憶している人はそう多くないと思います。
結論から言うと、選ぶAIモデルによって4秒〜15秒とバラバラでした。しかも消費するクレジットは、同じ8秒でも4.5倍の差があります。
今回は10モデルすべての秒数とクレジットを実機で調べて、そのうち5モデルを同じプロンプトで実際に生成してみて、最後に著者独断のベスト3を発表します。
生成メディアツールはどこにある?【現在β版】
場所はタイムライン左側のツールパネルです。新しく追加されたアイコンをクリックすると、「生成メディアツール」が選択できます。あとはタイムライン上をクリックしてフォーマットを指定し、生成ボタンをクリックするだけ。下記動画の手順です。(生成中は早送りしています)
モデル別・秒数とクレジット早見表【10モデル】
生成タスクバーでモデルを切り替えると、選べる秒数と消費クレジットが変わります。720p・24fpsで実際に確認した結果がこちらです。
| モデル | 選べる秒数 | 1秒あたり |
|---|---|---|
| Kling 3.0 | 5〜15秒 | 20 |
| Veo 3.1 Fast | 4 / 6 / 8秒 | 20 |
| Runway Gen-4.5 | 5 / 8 / 10秒 | 40 |
| Ray3.14 | 5 / 10秒 | 40 |
| Firefly Video | 5秒のみ | 50 |
| Veo 3.1 | 4 / 6 / 8秒 | 50 |
| Ray2 | 5 / 9秒 | 50 |
| Seedance 2.0 Fast | 4 / 5 / 8秒 | 50 |
| Seedance 2.0 | 4 / 5 / 8秒 | 90 |
| Ray3 | 5 / 10秒 | 100 |
ここで分かることが3つあります。
まず、クレジットは「1回いくら」ではなく「1秒あたり×解像度」で決まります。同じ8秒でもKling 3.0なら160、Seedance 2.0なら720。4.5倍の差です。次に、Firefly Videoだけは秒数を選べません。他のモデルにはある秒数のプルダウンが表示されず、5秒で固定されています。
そして意外なのがRay3とRay3.14の逆転です。数字が新しいRay3.14のほうが、単価が半分以下でした。
検証ルール|同じプロンプトで一発勝負
比較の条件を揃えるため、次のルールで生成しました。
・参照画像なし(プロンプトのみ)
・リテイクなしの一発勝負
使ったプロンプトはこちらです。
木製のテーブルに、コーヒーカップと開いたノート、その上にペンが置かれている。ノートに『COFFEE』と手書きされている。カップから湯気が立ちのぼる。窓から朝の光が差し込む。カメラはゆっくりと後ろに引き、窓の外の街並みが見えてくる。
見るポイントは4つです。
🖊️ テーブルとペン:テーブルとペンの形状が最後まで崩れずに描写されるか
📓 COFFEE:人が書いた自然な文字表現となっているか
🏙️ 窓の外の街並み:奥の背景まで作り込めているか
正直に書くと、クレジットの残量の都合もあります。全10モデルを生成すると2,500クレジット以上。今回は5モデルに絞りました。
実録|5モデルで生成してみた
① Firefly Video(5秒・250クレジット)
唯一のAdobe純正モデル。商用利用可能と明記されているのが最大の強みです。なぜスローになったのかは謎ですが、玉ボケ背景の描写はとても良いと思います。
② Veo 3.1 Fast(4秒・80クレジット)
今回の5本で最も安い80クレジット。Googleのモデルで、音声生成にも対応しています。今回は最もプロンプトの解釈が逸脱してしまいました。
③ Runway Gen-4.5(5秒・200クレジット)
映像制作の現場で早くから使われてきたRunwayのモデル。秒数は5・8・10秒から選べます。動きの安定感には定評があります。
④ Ray3.14(5秒・200クレジット)
Luma AIの最新モデル。旧世代のRay3より単価が半分以下という、今回いちばんの掘り出し物です。結果は後半をお楽しみに。
⑤ Kling 3.0(5秒・100クレジット)
1秒20クレジットの最安クラス。最長15秒まで生成でき、尺の自由度は全モデル中トップです。私は普段、Fireflyには搭載されていないKling 3.1を愛用していますが、ナチュラルな質感は3.0でも感じます。
著者の独断のベスト3
順位をつける前に、評価の軸をはっきりさせておきます。今回の比較は、「安ければOK」ではありません。「1回目の生成で案件で使えるレベルの映像が生成されたか?」で判断します。単価が安くても3回撮り直せば、結局は高くつくからです。
なお、当初は生成にかかる時間も評価しようと考えていましたが、実際に測ってみると、(今回の条件では)どのモデルも1分前後と大した差が見られなかったので、評価軸から外しました。
第3位:Runway Gen-4.5
『COFFEE』の文字は描かれているものの、ペンでは再現できない書体でした。さらに後半で机のディテールが崩れてしまい、この点で他の2本に劣ります。
第2位:Kling 3.0
『COFFEE』の文字は3本の中で最も自然でした。ただしペンが2本に増えており、ガラス面にはコーヒーだけがはっきり映り込んでいます。ここまで反射するなら他のものも映るはずで、そこに違和感が残りました。
第1位:Ray3.14
カメラワークが指定と異なる点は気になりますが、今回の判断材料のうち「湯気」と「テーブルとペンの描写」は最も自然でしたので1位としました。クレジットは他の2倍ですが、撮り直し(再生成)を考慮すれば1回で決まるほうが良いし、安く上がるだろうというのが、今回の結論です。
まとめ|生成AIは「1回で当てる」勝負
今回わかったことを整理します。
2. クレジットは「1秒あたり×解像度」で決まる
3. 同じ8秒でも消費量は4.5倍違う
4. 撮り直すほどクレジットは減る。一発で当たるモデルが一番安い
生成メディアツールはまだβ版です。モデルの顔ぶれも料金も、これから変わっていくはずです。
それでも、タイムラインから離れずに素材を作れるという体験は、これまでの編集の流れを大きく変えます。Adobe CCをお使いなら、まずは今回の1位だったRay3.14を1本、試してみてください。
参照画像(スタートフレーム)を指定すると結果がどう変わるのか?こちらも近いうちに検証してみたいと思います。
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