動画のタイムコードとは?
動画とは1枚1枚の画像を連続して表示させることで動いているように見せています。パラパラ漫画と同じ仕組みです。
その動画編集において「タイムコード(Timecode/TC)」はパラパラ動く画の正確な位置合わせや、複数台で撮影した動画素材の同期にも欠かせない情報です。
タイムコードの見方
動画編集における「タイムコード(Timecode/TC)」は、映像や音声の「時間」をフレーム単位で示す座標のようなものです。再生ヘッドやタイムライン上に表示されます。
左から「時間:分:秒:フレーム」の順に並びます。例として「01:23:45:17」は「1時間23分45秒17フレーム」の位置にいることを教えてくれます。

ドロップフレームとノンドロップフレーム
タイムコードには「ドロップフレーム(Drop Frame)」と「ノンドロップフレーム(Non-Drop Frame)」の2種類があります。
見分け方は簡単で、「00:00:00;00」のようにセミコロン( ; )で区切られている場合はドロップフレーム、「00:00:00:00」のようにコロン( : )区切りはノンドロップフレームです。

この2つの違いは「フレームの数え方」です。29.97fps(1秒=29.97フレーム)で撮影された映像を「ノンドロップフレーム」でカウントすると1時間あたり約3.6秒のカウントズレが生じます。放送や長尺の映像では、この誤差が積み重なると大きな問題になるので、ドロップフレーム方式では「一部のフレーム番号をスキップ(ドロップ)」させて、実際の時間に合わせるようにしています。
よく誤解されるのが、「ドロップフレーム」と「ノンドロップフレーム」はフレームのカウントの仕方が異なるだけで、フレームそのものが欠落するわけではありません。映像のフレームレートには一切影響しないことを知っておくことが大切です。
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ドロップフレームとノンドロップフレームの変更方法
Premiereでは「プロジェクトパネル内のシーケンスを右クリック→シーケンス設定の表示形式」から方式を変更できます。編集対象の素材や最終納品先(放送・配信など)に合わせて、編集前に正しい方式を選ぶことが大切です。

まとめ
ドロップフレームとノンドロップフレームは、タイムコードの数え方が異なるだけで、映像のフレーム自体は変わりません。「カメラがどちらのタイムコード(TC方式)で録画しているか?」を確実に確認し、その設定に合わせて動画編集ソフトのシーケンスを設定すれば問題ありません。特に複数の動画素材を扱う場合は、ドロップフレームとノンドロップフレームが混在しないように、全て統一するように心がけましょう。



