みなさん、こんにちは!
今日はちょっとマニアックかもしれないけれど、実は私たちの身の回りにあふれている「フォント」のお話をしたいと思います。
しかしフォントと聞いて、すぐにピンとくる方は少ないかもしれません。
でも、よく考えてみてください。ポスター、広告、パッケージ、テレビのテロップ、スマホの画面、プレゼン資料、SNSの投稿…。
そう、フォントって、文字があるところには必ず存在してるんです。
そして、そのフォントが「どんな印象を与えるか」で、情報の伝わり方が大きく変わってくるんです!
フォントひとつで「空気感」が変わる
たとえば、同じ「ありがとう」の5文字でも、明朝体で書くのか、ゴシック体で書くのか、それとも丸っこくて手書き風のフォントで書くのかで、受け手が受け取る印象はまったく違います。
明朝体なら、ちょっと品があって、礼儀正しい感じ。
ゴシック体なら、はっきりしていて力強い印象。
丸ゴシック体なら、親しみやすくて優しい雰囲気。
つまり、「どんな気持ちで伝えたいのか」「どんな空気感を作りたいのか」によって、フォントを使い分けるだけで表現の幅がぐんと広がるんです。

【教科書体】とても優しく柔らかい印象

【TA恋心】手書き風フォントは思いが伝わります

【小塚ゴシック】ちょっとカッチリしすぎた印象?

【古印体】お父さん!娘さんは憑りつかれてますよ!
デザイン初心者がやりがち? フォントのミスマッチ
デザインを始めたばかりの頃、よくやってしまうのが「目立つフォントを使いたい病」。
とにかくインパクトが欲しくて、太字で派手なフォントを使ってみたら、「え、なんかうるさい…?」ってなること、ありませんか?
たとえば、かわいらしいカフェのチラシに、堅いビジネス書に使われそうなフォントを選んでしまったら…それだけで「雰囲気ブレブレ」ですよね。
逆に、落ち着いた結婚式の招待状に、ポップ体や漫画風のフォントを使ってしまったら、一瞬で世界観が壊れてしまいます。
だからこそ、フォント選びは「声色を選ぶ」ようなもの。
やさしく話すのか、力強く訴えるのか、フォーマルに語るのか…。
伝えたい「トーン」に合わせてフォントを選ぶことが大切なんです。
読みやすさも重要!
そして、もう一つ見逃せないのが「可読性(読みやすさ)」。
おしゃれなフォントでも、あまりに装飾が強すぎて読みにくいと、情報がちゃんと届きません。
プレゼン資料やサイネージ、テロップなど「見られることを前提とした文字」は、デザイン性と同じくらい、
いやそれ以上に「読みやすさ」が大事です。
特にスマホで見ることが前提のデザインでは、小さくなったときにも潰れずに読めるフォントを選ぶことがポイント。
つまり、その場に合ったフォントを選ぶことは、見る人への思いやりでもあるんです。
フォントは「無言の語り手」
「フォントなんてどれも同じでしょ?」
かつての私も、そう思っていました。でも、よく観察してみると、フォントはとても雄弁です。
なぜなら、無言なのに語ってくるんです。
「これは真剣な話です」とか、
「楽しいイベントだよ、来てね!」とか、
「あなたの暮らしに寄り添いたいんです」とか。
つまり、言葉にしていない感情や空気を、フォントが代弁してくれている。
だからこそ、フォントを選ぶことは、言葉をもっと深く届けるための大事な作業なんです。
まとめ:フォントは「見えない声」
最後に一言でまとめるなら、フォントは「見えない声」。
同じ言葉でも、どんな声で話すかによって伝わり方が違うように、どんなフォントで書くかによって、その印象は180度変わることもあります。
デザイン初心者の方も、資料を作る人も、SNS投稿を工夫したい方も、ちょっとだけ「フォントのチカラ」を意識してみてください。
きっと、あなたのメッセージが今よりもっと伝わるはずです。