🧱 指示の順番と出力の関係-AI活用-プロンプト
今回はプロンプトを書く際にただ書くだけではなくて指示の順番でも違いが生まれる事。
その使い方をまとめます。
「先に枠、あとで中身」
〈目的→優先ルール→フォーマット→内容→トーン→禁止→評価〉の順に書くと、ブレが減ります。
同じ依頼でも、指示の並べ方で結果は変わります。
先に“枠”を決め、次に“中身”を流し込む ー これだけで読み違いが激減します。
ここでは順番の原則・悪い並べ方→良い並べ方・すぐ使えるテンプレをまとめます。
① 原則:グローバル→ローカルの順で並べる
大きい決定(目的・優先順位)を先頭に。細部(語尾・表現)を最後に。
おすすめの並びはこの7つ。
- 目的:誰に/何を/どの形式で
- 優先ルール:矛盾したら何を優先(例:正確性 > 速さ)
- フォーマット:返却形(見出し順/表/JSON など)
- 内容:必須項目(事実・数値・固有名)
- トーン:語調・温度感
- 禁止:やらないこと(憶測/誇張/専門語 多用など)
- 評価:物差し3つ+提出形式の再確認
② 悪い順番→良い順番(並べ替えで変わる)
ケースA:要約依頼
NG(順番バラバラ)
感動的なトーンでこの長文を要約して。見出し→本文で。誇張はなしでお願いします。
読者は管理職。結論を先に。正確性も大事。
OK(上から枠→中身)
目的:管理職向けに要点を60秒で把握できる要約
優先:正確性 > 感情表現
フォーマット:見出し(全角16字以内)→ 本文120字
内容:結論→根拠→数字1つ→リスク1つ
トーン:簡潔・敬体。誇張なし
禁止:憶測・将来保証の断定表現
評価:初見で利点が伝わる/数字1つ/リスクが明示
ケースB:30秒動画構成
NG(中身→枠の逆転)
課題を出してから解決を言って、最後にCTAで。
スマホ想定で、できれば実績も入れて。
ユーザーは経理部長。縦型で。専門語はなしで。
OK(枠→中身)
目的:経理部長に価値が“1つだけ”伝わる30秒縦型
優先:視認性 > 情報量
フォーマット:冒頭3秒→課題→解決→実績→CTA
内容:実績は「作業時間▲◯%」の1点に絞る
トーン:シンプル・専門語NG
禁止:要素の追加/順序の入替え
評価:冒頭で続きを見たくなる/数値1つ/CTA明確
③ 競合する指示は「優先順位表」を先頭に置く
「短くわかりやすく、でも詳しく」など、現実には同時に満たせない要求があります。
最初に優先順(>)を書き、迷ったときの決着点を提示します。
優先:正確性 > 網羅性 > 文の短さ
※ 矛盾時は左を採用。例:数字の正確性を守るためなら字数超過OK
④ 情報は「枠の下」に集約、重複は書かない
同じ条件をあちこちに散らすと、矛盾が起きます。
フォーマット・禁止・評価は各1回だけ、最後にまとめて再掲。
⑤ 「最後の一文」で出力形をロックする
終端に“最重要の出力条件”をもう一度だけ、これで逸走を防ぎます。
※ 返事は「JSONのみ」。説明文や前置きは不要。
⑥ すぐ使える「順番つき」テンプレ
目的:[誰に/何を/どの形式で]
優先:[例:正確性 > 明快さ > 速さ]
フォーマット:[見出し順/表 or JSON/字数やキー名]
内容:[必須の事実・数値・固有名]
トーン:[敬体/口語/温度感]
禁止:[憶測・誇張・専門語NG 等]
評価:[物差し3つ+提出形式]
※ 最後に再掲:返事は◯◯のみ(説明不要)
⑦ よくある“順番ミス”と直し方
- ミス:トーンが先頭で、目的が後ろ。
→ 目的→優先→フォーマットの順に繰り上げ。 - ミス:禁止事項が本文の途中に散在。
→ 「禁止」セクションに集約。 - ミス:評価軸が無く、議論が終わらない。
→ 最下段に物差し3つ+提出形式を追加。 - ミス:大事な出力条件が冒頭だけ。
→ 終わりに「返事は◯◯のみ」でロック。
📌 まとめ
- 順番は「先に枠、あとで中身」
- 上から〈目的→優先→フォーマット→内容→トーン→禁止→評価〉
- 競合しそうなら、優先順(>)を先頭で宣言。
- 最後の一文で出力形をロックすると、逸走を防げる。
迷ったら「目的→優先→フォーマット」の3行だけ先に書く。
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更新履歴:2025-10-05 初版